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  そびえる館(2007年2月25日)

正面からみた館。近くに見えてもたどり着くまでの距離が実に長い=それだけ巨大!

バルコニーから見た正面の通り。天気が良い日の景色はある意味最高だ

大ホールでは後にあのコマネチも結婚式を挙げた

首都ブカレストにそびえる巨大な建物。アメリカのペンタゴンに次ぐ世界で2番目の大きさを誇る

この建物は89年の革命までルーマニアを苦しめたチャウセスク時代(1965-89)に国民の生活の搾取により建てられた。現在は「国民の館 Casa Poporului 」と呼ばれ主要な観光スポットとして毎日外国人だけでなく多くのルーマニア国民も訪れている。

部屋数は5000以上、どの部屋もどの廊下にもシャンデリア、大理石の柱、そして特注の絨毯、全てに贅が尽くされ、あの苦しい時代にどうしてこれだけのものが、と驚く。チャウセスクは冷房(エアコン)が苦手だったようで、天井には特別空気口があり微妙な空気調節も可能に、また当時はチャウセスクとその妻エレナの肖像画が飾られていた大きなホール、国民が見ることもなかったご馳走を有り余るほど囲み舞踏会や宴会が繰り広げられた様子が目に浮かぶ。

極めつけは館のバルコニーから見える街の景色。かつて「小パリ」と呼ばれた首都ブカレストにシャンゼリゼ通りに勝る通りを、と長さ・幅ともシャンゼリゼよりも少しずつ長く作られた通りが目前にまっすぐに伸びていくのは当時の権力者の自信が伝わるほどだ。夜のライトアップされた姿も迫力のある美しさなのだが、当時の人々の気持ちを思うと・・・。チャウセスク時代に完成できなかったほどの大きさ、「世界で2番目」というのは国民の苦痛の大きさでもあったのではないか、そう思わざるを得ない。(凛)


真っ赤な巨大絨毯はどれも特注

国中から集められた石や宝石が使われた

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